神奈川県川崎市の住宅政策審議会(会長・川崎一泰中央大教授)は20日、老朽化したマンションの再生を促進するための施策について提言をまとめ、福田紀彦市長に答申書を手渡した。この提言は、市内で増加する築40年以上のマンション対策を目的としており、住民の高齢化や区分所有者間の合意形成の難しさといった課題に対応するものだ。
マンション比率が政令市で最高
川崎市住宅整備推進課によると、2023年度の国の調査で、川崎市の持ち家に占めるマンションの割合は52.1%に達し、政令指定都市の中で最も高い数値を示している。市内には築40年を超えるマンションが約680件存在し、住民の高齢化が進行する中、改修や建て替え、敷地売却といった方向性を検討する際に、区分所有者の合意形成が難しいことが大きな課題となっている。こうした状況を受け、市は2024年に同審議会に対して、古い住宅の維持・再生のあり方について諮問していた。
提言の主な内容
答申では、古いマンションの再生促進に向けて、市の周知・啓発活動や相談対応、専門家派遣といった支援策が不十分であると指摘。これらの対策をパッケージとして一体的に整備する必要性を強調した。具体的には、住民への情報提供の強化、相談窓口の充実、専門家による技術的支援の仕組みづくりなどが求められている。
川崎会長は、ライフステージに応じた住み替えを促進する仕組みづくりについても言及し、高齢化が進むマンション住民が適切な住まいに移り住めるような環境整備の重要性を訴えた。
福田市長は「重い答申だが、必ずやり遂げなければ」と受け止め、今後の施策に反映させる意向を示した。



