「見た目で性別決め付け」川崎市に苦情、市民オンブズマンが調査結果公表
「見た目で性別決め付け」川崎市に苦情、市民オンブズマン調査

神奈川県川崎市の市政に対する市民からの苦情を調査する独立した立場の「市民オンブズマン」は、2025年度(2025年4月~2026年3月)の活動報告書を2026年5月20日に公表した。この報告書には、市民から寄せられた多様な苦情の内容と、それに対する市の対応状況が詳細にまとめられている。

苦情受付件数は101件、前年度比で増加

報告書によると、2025年度に市民オンブズマンが新たに受け付けた苦情の件数は101件で、2024年度の88件と比較して13件の増加となった。また、前年度から調査を継続している案件も含め、最終的に苦情の内容に正当性があると認められたケースは12件に上った。

注目された事例:窓口での性別決め付け

この12件の中でも特に注目を集めたのが、ある市民からの「住民票の交付を請求した際、窓口の職員が申請者の外見だけを根拠に性別を勝手に判断し、その対応に強い不快感を覚えた」という申し立てである。市民オンブズマンはこの対応について、市民の気持ちへの「配慮が不足していた」と判断し、市に対して改善を求めた。

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この指摘を受け、川崎市は行政窓口の全職員に対し、証明書発行システムで検索する際に性別情報を入力しないよう改めて周知徹底を図った。さらに、人権に関する意識を高めるための研修を実施し、再発防止に努めていることを報告書で明らかにしている。

人権オンブズパーソンも活動報告

同じ20日、市民の人権救済を専門に担当する「人権オンブズパーソン」の野村武司代表は、福田紀彦市長に対して2025年度の活動状況を直接報告した。報告によると、2025年度に人権オンブズパーソンが受け付けた相談件数は213件で、前年度の151件から62件増加した。

子どもの相談が大幅増加

特筆すべきは、子どもの相談が181件と前年度から大幅に増えたことだ。野村代表は、この増加の背景について、学習用端末からも簡単に相談を申し込めるQRコードを記載したカードを児童・生徒に配布した効果が大きいと分析。「子どもたちの間には、気軽に相談したいという潜在的なニーズが確かに存在する」と述べ、早期の支援につなげる取り組みの重要性を強調した。

川崎市では、こうしたオンブズマン制度を通じて市民の声を市政に反映させるとともに、職員のサービス向上と人権意識の醸成を今後も継続していく方針だ。

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