ウクライナ北部にあるチョルノービリ(チェルノブイリ)原発で、昨年2月の無人機攻撃を受けて原子炉を覆うシェルターに開けられた300カ所以上の穴の補修が進んでいないことが23日、分かりました。原発職員の話として、資金不足などが原因で、年内の補修完了を目指しているものの、現状は困難を極めています。
無人機攻撃の影響と補修の遅れ
ウクライナ側はこの攻撃をロシアによるものだと非難していますが、ロシア側は関与を否定しています。攻撃により発生した火災を消火するためにシェルターに開けられた穴は、現在もそのままの状態が続いています。特に、無人機が直撃し激しく破損した部分は既に修復されていますが、他の多数の穴はまだ手つかずです。
国際原子力機関(IAEA)は、差し迫った危険はないとしながらも、シェルターの放射性物質漏れを防ぐ安全機能が損なわれていることを懸念しています。
シェルター内部の現状
報道陣に公開されたシェルター内部では、雨水が漏れ落ちて水たまりができている様子が確認されました。原発の広報担当者は「シェルターの穴から内部に水が入るようになった。資金不足や放射線の問題のため修復は思うように進んでいない」と説明しています。
1986年4月26日、チョルノービリ原発4号機が試験運転中に爆発し、ベラルーシやロシア、欧州各国が放射性物質で汚染された事故から、26日で40年を迎えます。この事故は世界最悪の原発事故として歴史に刻まれています。
現在、ウクライナは戦時下にあり、資金不足や放射線被ばくのリスクが修復作業の大きな障壁となっています。年内の補修完了を目指していますが、その実現は不透明です。



