EU欧州議会、対米貿易協定承認手続きを中断 法的確実性の回復を要求
欧州連合(EU)欧州議会は2月23日、EUが米国と昨年合意した貿易協定の承認手続きを中断すると正式に発表しました。この決定は、トランプ政権の関税措置に対する米連邦最高裁の違法判決を受けて、状況が不透明になったことが主な理由です。
法的確実性の欠如が最大の懸念
欧州議会は声明の中で、手続きを進めるには米国との貿易関係の安定性や法的確実性の回復が不可欠であると強調しました。特に、トランプ大統領が表明した15%の新関税が、昨年の合意内容から「明らかに逸脱している」点を問題視しています。
欧州議会国際貿易委員会のベルント・ランゲ委員長は、「米国側が不確実性をもたらしている現状は容認できない」と厳しく非難。さらに、「協定が長期にわたって尊重されるとの確かな見通しを得ることを強く望む」と訴え、米国側の明確な対応を求めました。
背景にある米国内の政治的混乱
今回の中断決定の直接的なきっかけは、米連邦最高裁がトランプ政権の関税措置を違法と判断した判決です。この判決により、米国の貿易政策がさらに不透明化し、EU側としても合意の履行を確信できなくなったと見られます。
欧州議会関係者によれば、以下の点が特に懸念材料として挙げられています:
- 米国政府の政策一貫性の欠如
- 関税措置をめぐる法的な不確実性
- 長期的な貿易関係の安定性への疑問
EUと米国は昨年、数年にわたる交渉を経て貿易協定に合意していましたが、今回の中断により批准プロセスが事実上停止することになります。今後の展開は、米国側の対応次第で大きく変わると見られています。



