トランプ関税違法判決で原告経営者が勝利の喜び語る
米連邦最高裁がドナルド・トランプ前大統領の関税政策の中核部分を違法と認定した訴訟において、原告として名を連ねた米国内の中小企業経営者が、判決後の心境を明らかにした。関税による打撃を受けた経営者たちは、「代表なくして課税なし」という建国の理念が改めて確認された意義を強調している。
「生き方への脅威だった」と経営者が語る
教育玩具などを手がけるイリノイ州の企業「ラーニング・リソーシズ」を営むリック・ウォルテンバーグさん(66)は、最高裁が自らの側に立った判決を歓迎した。「最高裁が私たちの側に立ったとき、多くの人たちが『とても重要なことをした』と言ってくれた。それはとても意味があることです」と述べ、勝訴の喜びを語った。
同社の製品の半分は中国で製造されており、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税の影響額は、2026年2月までに1100万ドル(約16億円)に達した。ウォルテンバーグさんは、「2025年に起きたことは、私たちの生計や、生き方への脅威だった。だから、行動しなければならなかった」と振り返り、関税が事業に与えた深刻な影響を説明した。
判決当日の怒濤の1日と従業員へのメッセージ
判決が下された20日、ウォルテンバーグさんはインタビューなどに応じて忙しい1日を過ごした。日付が変わった後、従業員向けに6分間のビデオメッセージを撮影し、共有してから就寝した。「何が起きたのか、自分から伝えるべきだと思ったからだ」と語り、判決の重要性を従業員に直接説明する必要性を感じたという。
現在の目標について、「いま私たちがめざすのは、通常の状態に戻ること。事業の成長に集中し、学校や家族にとっての最良のパートナーとなることに集中したい」と述べ、関税の影響から脱却し、事業の安定化を図る意向を示した。
建国理念「代表なくして課税なし」が確認される
最高裁の判決は、トランプ政権が発動した「相互関税」などの関税政策が違法であると認定し、米国の建国以来続く理念を改めて確認した。この判決は、関税政策に反対する中小企業にとって大きな法的勝利となった。
ウォルテンバーグさんは、判決が下された瞬間を営業担当の息子とオンラインで話している時に知り、「予想はしていたが、正当性が立証されたことに興奮した」と語った。コロナ禍を乗り越えた後、関税に直面した従業員たちは疲弊しており、判決は彼らにとって希望の光となった。
この訴訟は、トランプ関税の法的正当性に疑問を投げかけ、今後の米国経済政策に影響を与える可能性がある。中小企業の声が司法の場で認められたことで、関税をめぐる議論は新たな段階を迎えている。



