米海軍長官が退任、国防長官との確執が背景に
米国のジョン・フィラン海軍長官が4月22日、退任した。パーネル国防長官補佐官(広報担当)がX(旧ツイッター)で発表した。米メディアによると、ヘグセス国防長官との確執があり、事実上の解任とみられる。この退任は、対イラン作戦のさなかに発生し、米軍幹部人事の混乱をさらに深めている。
国防長官との確執が表面化
フィラン氏の退任は、ヘグセス国防長官との関係悪化が直接の原因と報じられている。ヘグセス氏は、フィラン氏がトランプ大統領と直接やりとりをしていることに不満を抱いていた。この確執は、組織内の指揮系統に亀裂を生じさせ、国防省の統制に影響を与えていた。
さらに、ジョージ陸軍参謀総長も4月2日に退任しており、ヘグセス氏がその退任を要求していたと伝えられている。これにより、陸海軍のトップが相次いで交代する異例の事態が発生した。
フィラン氏の経歴とトランプ氏との関係
フィラン氏はトランプ大統領によって海軍長官に指名された人物である。実業家出身で、就任時まで軍務経験はなかった。彼はトランプ氏が昨年12月に打ち出した大型の「トランプ級戦艦」建造計画を主導していた。この計画は、米海軍の戦力強化を目指す重要なプロジェクトとして位置づけられていた。
また、フィラン氏は過去に、少女らの性的人身売買罪で起訴され自殺した富豪エプスタイン氏の疑惑を巡り、エプスタイン氏の自家用機の搭乗名簿に名前が記載されていたと報じられたこともあった。この報道は、彼の経歴に影を落としていた。
後任と今後の見通し
パーネル氏の投稿によると、フン・カオ海軍次官が長官代行を務めることになった。しかし、正式な後任の選定には時間がかかるとみられ、海軍の指揮系統に一時的な空白が生じる可能性がある。
現在、米国は対イラン作戦を展開しており、軍の幹部人事の安定が求められる時期である。フィラン氏とジョージ氏の相次ぐ退任は、作戦の遂行に支障を来す恐れがある。国防省は、人事混乱を早期に収拾し、組織の統制を回復させる必要に迫られている。
この事態は、トランプ政権下での国防政策や人事方針にも影響を与える可能性がある。今後の動向が注目される。



