アラブ首長国連邦(UAE)は28日、石油輸出国機構(OPEC)から5月1日付で脱退すると発表した。国営の首長国通信が伝えた。中東情勢の緊迫化により石油供給の混乱が続く中、長年の加盟国であるUAEの離脱は、原油相場を主導するために協調してきた主要産油国にとって打撃となりそうだ。
脱退の背景と湾岸諸国の溝
脱退の背景には、中東情勢への対応を巡り、湾岸諸国間で溝が生じたことがあるとみられる。米イスラエルによるイラン攻撃を受け、UAEはイランから多数のミサイル攻撃を受けた。ロイター通信によると、UAEの政府関係者は、湾岸諸国がイランの攻撃に対する防衛で十分な対応をしていないと批判した。
OPECはサウジアラビアが主導しており、原油相場を支えるために生産方針などで足並みをそろえてきた。UAEの脱退により、この協調体制が揺らぐ可能性がある。
UAEの長期戦略と今後の方針
国営通信によると、UAEは国内のエネルギー生産への投資加速といった長期戦略に基づき、脱退を決断した。「世界のエネルギー市場で責任ある役割を果たす」と強調し、需要の動向をにらみながら段階的に増産していく意向を示した。これにより、UAEは独自の生産戦略を追求する姿勢を明確にした。
UAEの脱退は、OPECの結束に影響を与えるとともに、原油市場の動向にも波紋を広げると予想される。今後の産油国の動きが注目される。



