ロイター通信は12日、ペルシャ湾岸の大国サウジアラビアがイランに対して報復攻撃を行ったと報じた。複数の欧米およびイラン当局者の話として伝えたもので、攻撃は3月下旬に実施されたとみられ、標的は不明とされている。サウジによるイラン領内への攻撃が確認されたのはこれが初めてとなる。
UAEも秘密裏に攻撃か
米紙によれば、アラブ首長国連邦(UAE)も4月上旬にイランをひそかに攻撃していたという。これにより、湾岸諸国がイランとの戦闘に本格的に巻き込まれている実態が浮き彫りとなった。イランは2月末に米国とイスラエルによる攻撃を受けた後、対抗措置としてサウジやUAEを含む湾岸諸国のエネルギー施設を標的にしていた。
サウジとUAEの狙い
サウジとUAEは、直接的な報復攻撃に踏み切ることで、イランを強くけん制する狙いがあったとみられる。イランはイスラム教シーア派の大国であり、サウジはスンニ派の盟主として対立構造が続いている。
ロイターによると、サウジのファイサル外相は3月に首都リヤドで開かれた記者会見で「必要と見なされれば、軍事行動を取る権利を留保する」と述べており、今回の攻撃はその発言を裏付ける形となった。
イランは2月末の攻撃以降、報復として湾岸諸国のエネルギー施設を攻撃しており、サウジとUAEの報復はその連鎖の一環とみられる。中東地域の緊張はさらに高まる恐れがあり、国際社会の懸念が強まっている。



