前駐フィリピン大使・越川和彦さん、国立で講演 外交官時代の経験や国際情勢を語る
前駐フィリピン大使・越川和彦さん、国立で講演

前駐フィリピン大使の越川和彦さん(69)が、東京都国立市東1のYMCA一橋寮ホールで講演を行い、市民ら約20人を前に外交官時代の経験や国際情勢について語った。

講演の概要

講演は16日に開催された。越川さんは高校時代に外交官を志し、外務省に入る人が多かったという一橋大学に進学した経緯を紹介。2001年に在ニューヨーク日本総領事館勤務中、米同時多発テロに遭遇した経験を語った。当時、バブル崩壊後で日本の金融機関が撤退を始めており、「情報が少なく、日本人犠牲者が24人と判明するのに半年を要した」と苦労を振り返った。

ダッカ襲撃事件での対応

2016年のバングラデシュ・ダッカ襲撃事件では、国際協力機構(JICA)副理事長として遺族対応に奔走した。遺族の心情に寄り添いながら、困難な状況下での対応に尽力したという。

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フィリピンとの関係

2020年から大使を務めたフィリピンについて、越川さんは「1970年代ごろまで対日感情は良くはなかったが、現在では改善が進んできた」と解説。戦時中に特攻隊が飛び立ったマニラ近郊の飛行場に地元住民が慰霊碑を建立しており、当時、清掃作業に携わる市民に日本政府として初めて感謝状を贈ったエピソードを紹介した。

質疑応答

質疑応答では、米中関係について「国連も機能せず、世界は戦国時代のよう」と指摘。日本外交には情勢を見極めた柔軟な対応が必要との認識を示した。

参加者からは「外交官としてのやりがいや苦労がよく分かった」「国際情勢の複雑さを実感した」などの声が聞かれた。

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