ラトビアのアンドレイス・ピルデゴビッチ駐ウクライナ大使は15日、ウクライナがロシアに向けて発射した無人機がラトビア国内の石油貯蔵施設に落下し爆発した事故の再発を防ぐため、ウクライナとの間にホットライン(専用回線)を開設することに意欲を示した。首都キーウでの共同通信の取材に応じたもので、同大使は「自衛のための戦争をしているウクライナに理解を示しつつも、攻撃型無人機が自国領空に侵入しないよう、ホットライン開設に関心を持っている」と述べた。
背景と影響
ロシアと国境を接するバルト三国では、同様の事案が相次いで発生している。特に7日に起きた無人機のラトビア領空侵入と落下事故は、同国のシリニャ首相が国防相を事実上解任する事態に発展。その後、連立政権が崩壊し、首相自身も辞任するなど、政治的な波紋が広がっていた。
ホットラインの目的
ピルデゴビッチ氏は、ホットライン開設により情報伝達の迅速化を図り、同様の事故の再発を防止したい考えだ。開設に向けて、今後ウクライナ側と協議を進める予定であることを明らかにした。
今回の事故は、ウクライナの自衛行動が偶発的に周辺国に影響を及ぼした事例として注目されている。ラトビア政府は、領空侵犯や物的損害を防ぐための具体的な対策を模索しており、ホットライン構想はその一環とみられる。
今後の見通し
専門家の間では、ホットラインの実現にはウクライナ側の協力が不可欠であり、軍事機密の取り扱いなど課題も多いと指摘する声もある。しかし、ピルデゴビッチ大使は「両国の安全保障上の利益にかなう」と強調し、早期の合意を目指す姿勢を示している。



