韓国の「自立」を助けた日本の輸出規制強化 日韓経済の過去と未来
韓国の「自立」を助けた日本の輸出規制強化

韓国の「自立」を助けた日本の輸出規制強化 日韓経済の来し方行く末

歴史問題に端を発した日本と韓国の外交対立は、経済協力にも深刻な影響を与えました。その懸案を乗り越えつつある今、韓国政府の政策諮問委員を務める金良姫(キムヤンヒ)さんは「韓国もCPTPP(米国抜きの環太平洋経済連携協定)に加盟すべきだ」と訴えます。「立場はそっくり」という日韓にとって、その先にどんな意義や課題があるのでしょうか。

日韓、フローは対等でもストックに差

――日本も韓国もトランプ大統領の米国に振り回されています。

「これまで私たちが知っていた国ではなくなった米国には、お互い本当に悩んでいます。経済的には中国と密接な関係があり、米国とは同盟関係。両国の立場はそっくりです」

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

「以前は日本が一方的に援助や技術移転などをする関係でしたが、今や日本は韓国を、ともに協力すべきパートナーと見ています。共通課題が増え、二国間では韓国の国力が増して協力相手になった。この二つが韓日の距離をぐっと近づけています」

――日韓関係は、かつての垂直的な関係から変わったと言われます。

「水平的な関係になったと言われますが、その感覚に酔ってはいけません。確かに韓国は、フロー(流れ)ではある程度、日本と対等になった部分があります。GDP(国内総生産)が増え、技術水準も向上しました。でも日本には、長年積み上げてきた基礎技術や金融資産、家計の純資産などがあり、いくら政府の債務が多くとも全体としては資産が負債を上回っています。こうしたストック(蓄積)の差があることは、はっきり認識する必要があります」

「また米中への向き合い方では協力すべきですが、互いの警戒心が強まり、簡単には協力できない面もある。日本政府による輸出規制強化や歴史問題などもあり、相互信頼が十分に構築されていない状態です」

日本の輸出規制強化が韓国に与えた影響

――日本政府は安倍晋三政権だった2019年、事実上の対韓経済制裁と言える輸出規制強化措置に乗り出しました。

「韓国では『相互依存の武器化』と呼びます。いま振り返るに、あれは韓国にとって『予防接種』だったのです。韓国にとって日本の輸出規制強化はまったく想定外で、友好国の日本だっただけにかなり大きな衝撃でした」

「どの分野を国産化するか、サプライチェーンをどう多様化するか、韓国企業は真剣に考えざるを得ませんでした。結果的に、素材や部品の国産化が進み、技術的自立が促進されました。もちろんコストはかかりましたが、長期的には韓国の競争力強化につながったと言えます」

この記事は有料記事です。残り2715文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ