中国で毛沢東による大規模な政治運動「文化大革命」(1966~76年)が発動されてから16日で60年を迎えた。建国の父である毛沢東と並び「新時代」の指導者を自負する習近平国家主席の下、約1千万人が死亡したとされる負の歴史は公的にタブー視され、記憶の希薄化が進んでいる。
文革研究への厳しい統制
文革に関する研究や議論は共産党の一党支配体制への批判につながりかねないとして、習指導部は厳しく統制している。実際に、文革を扱った展示がある四川省成都の「建川博物館」を4月下旬に訪れた際には、当局者とみられる男女数人が記者を尾行し、来館者との接触を監視する様子が確認された。
暴力の嵐と下放政策
文革では、毛沢東が「紅衛兵」と呼ばれる自身の支持者の若者らを動員。知識人や幹部らに「反革命」のレッテルを貼ってつるし上げ、中国全土で暴力の嵐が吹き荒れた。また、学生ら都市部の青年を貧しい農村に送り、労働を通じて思想改造を図る「下放」政策も実施された。習主席も、父親である故習仲勲元副首相の失脚に伴い、15歳のときに陝西省の農村に下放された経験を持つ。
このように、文革の負の歴史は現在もなおタブー視され、公的な議論や記憶の継承が困難な状況が続いている。



