アフリカ連合(AU)疾病対策センター(CDC)のカセヤ事務局長は16日の記者会見で、コンゴ(旧ザイール)東部イトゥリ州で発生したエボラ出血熱について「周辺地域に拡大するリスクが高まっている」との懸念を表明した。CDCの発表によると、イトゥリ州での感染者数は疑い例を含めて336人に上り、うち87人が死亡している。
感染拡大の背景とリスク
カセヤ氏は「コンゴはウガンダや南スーダンと人の往来が活発だ」と指摘し、国境を越えた感染拡大を防ぐため検査態勢の強化を訴えた。実際、イトゥリ州に隣接するウガンダの保健省は15日、エボラ熱に感染したコンゴ人男性がウガンダ国内で死亡したと発表。これにより、隣国への波及が現実のものとなった。
ウイルスの特性と対応
イトゥリ州での感染は4月に始まり、死亡者の検体から「ブンディブギョ株」が検出された。この株は過去にもウガンダなどで流行したタイプで、致死率が高いとされる。コンゴ保健当局は国際機関と連携し、接触者追跡やワクチン接種を進めているが、治安状況の悪い地域での活動には困難が伴う。
アフリカ大陸では近年、エボラ熱の発生が相次いでおり、迅速な封じ込めが課題となっている。今回の事態を受け、周辺国も警戒を強めている。



