バングラデシュで麻疹が猛威、子どもを中心に280人死亡
バングラデシュで麻疹(はしか)が急速に拡大している。地元メディアの報道によると、2026年3月15日から5月1日までの間に、麻疹またはその疑いのある症状により、合計280人が死亡した。死亡者の多くは子どもであり、感染が疑われる症例は3万8000件以上に上る。世界保健機関(WHO)は、隣国のインドやミャンマーでも感染が広がる可能性があると警告している。
ワクチン供給の停滞が原因か
バングラデシュでは、国連児童基金(ユニセフ)が提供する麻疹ワクチンを用いて、生後9か月と15か月の子どもに定期的な予防接種を実施してきた。しかし、昨年9月に当時のユヌス暫定政権がユニセフを通じたワクチン調達を中止し、公開入札方式に切り替えたため、ワクチンの供給が不足。これにより予防接種率が低下し、集団免疫が弱まったことが今回の大流行の一因とみられる。
ロヒンギャ難民キャンプから感染拡大
今回の流行は、2026年1月に南東部コックスバザールにあるミャンマー系少数民族ロヒンギャの難民キャンプで最初に確認された。その後、感染は国内全域に広がった。麻疹は感染力が極めて強いウイルス性の急性感染症で、感染から約10日後に発熱、咳、鼻水といった症状が現れ、その後特徴的な発疹が出る。重症化すると脳炎を引き起こすこともある。日本でも今年、麻疹の感染者が急増しており、注意が必要だ。



