靴下の端材が芸術作品に!奈良の印刷会社と東大折り紙サークルの画期的なコラボレーション
奈良県広陵町の印刷会社、大栄工業が、靴下製造時に発生するリング状の端材を活用した「靴下輪紙」を開発し、東京大学の折り紙サークル「Orist(オリスト)」とタッグを組んで、ユニークな折り紙プロジェクトを始動させました。この取り組みは、ゴミ減量と地元産業のPRを両立させる画期的な試みとして注目を集めています。
コロナ禍を機に生まれた新たな挑戦
大栄工業は、印刷を本業とする中小企業ですが、コロナ禍による打撃を受け、新たな事業展開を模索していました。社員のアイデアから、3年前から靴下の端材を原料とした紙の製造に着手。試行錯誤を重ねた末、「靴下輪紙」の商品化に成功しました。この紙は、折り紙のほか、名刺や靴下用の帯紙などに利用されています。
奈良県は日本一の靴下産地として知られ、年間約200万トンもの端材がゴミとして廃棄されている現状があります。大栄工業の岡田良彦社長は、「端材を芸術に昇華させることで、環境問題への貢献と地元産業の活性化を目指したい」と語ります。
東大折り紙サークルとの出会いと「とんでもないかぐや姫」の誕生
普及方法を相談するため、中小企業支援機関「広陵ビジネスサポートセンター(まるごとビズ)」を訪れた大栄工業は、昨年9月にオリストを紹介されました。オリストは、芸術作品のような精巧な折り紙で知られ、テレビ番組でも多数取り上げられているサークルです。
岡田社長が地元PRへの協力を依頼すると、オリストのメンバーは快諾。昨年末までに、かぐや姫、竹、靴下の3種類の折り紙レシピを完成させました。広陵町が竹取物語の舞台とされ、靴下生産でも有名なことから、このテーマが選ばれました。難易度は、かぐや姫が上級、竹が中級、靴下が初級に設定されています。
さらに、オリストのメンバーは、大きなサイズの靴下輪紙を使用し、高さ約40センチのかぐや姫を精巧に折り上げた「とんでもないかぐや姫」を制作。町の年賀会で展示されると、吉村裕之町長らから絶賛され、広く知ってもらうためのお披露目会の開催が決まりました。
4月5日にお披露目会を開催、小学生向け体験教室も実施
お披露目会は、4月5日にまるごとビズを会場として開催されます。吉村町長やオリストのメンバー2人も参加し、作品展示に加えて、小学生が靴下輪紙を使ってかぐや姫などを折る体験教室も行われます。岡田社長は、「難しく、頭の体操のような面もありますが、地元のPRに役立てたい。高市首相に靴下輪紙で名刺を作ってもらうのが夢です」と意気込みを語っています。
「くつした折り紙」は、15センチ四方の靴下輪紙50枚入りで、靴下、竹、かぐや姫の折り方レシピが付属し、税込み1100円で販売されます。4月5日以降、専用サイトで購入可能で、問い合わせは大栄工業(0745・55・1401)まで。



