日立とOKIがATM事業を統合 国内生産体制が2026年に1社に集約へ
金融機関向けATMで国内シェア1位の日立製作所と2位のOKIは、3月26日、ATMの開発・生産事業を統合すると正式に発表しました。この統合により、両社は合弁会社を設立し、国内のATM生産体制が2026年3月までに1社に集約される見通しです。
キャッシュレス化の進展が背景 生産効率化を追求
近年、キャッシュレス決済の急速な普及を背景に、ATMの設置台数が減少傾向にあります。こうした市場環境の変化を受けて、日立とOKIは生産体制の効率化を図るため、事業統合に踏み切りました。国内ATM市場では、3位の富士通が既に事業からの撤退を決めており、今回の統合で生産が1社に集約されることになります。
合弁会社の設立スケジュールと出資比率
両社の発表によりますと、ATM事業を手がける日立の子会社に、OKIが事業を承継させます。その後、同社の株式をOKIが60%、日立が40%それぞれ保有する合弁会社を設立する計画です。この合弁会社は、公正取引委員会などの必要な承認を得た上で、2024年10月の事業開始を予定しています。
事業統合の主な目的は、研究開発や生産コストの最適化を通じた競争力の強化にあります。ATM需要が縮小する中、両社は統合により効率的な事業運営を実現し、持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。
国内ATM産業の構造変化と今後の展望
この統合は、国内ATM産業における大きな構造変化を意味します。長年にわたり複数企業が競争してきた市場が、1社体制へと移行することになります。金融機関のデジタル化が加速する中、ATMメーカーは従来のハードウェア供給から、より付加価値の高いソリューション提供へと事業転換を迫られています。
日立とOKIは、合弁会社を通じてATMの機能向上や保守サービスなどの面でシナジー効果を発揮し、変化する市場ニーズに対応していく方針です。今後の動向が、国内の金融インフラ整備に与える影響にも注目が集まっています。



