マクセルが村田製作所のマイクロ1次電池事業を取得、新会社マクセルサクラを福島県郡山市に設立
マクセル(本社:東京都・京都府)は2日、村田製作所(本社:京都府)およびその関連会社である東北村田製作所(本社:福島県郡山市)から、ボタン電池などのマイクロ1次電池事業を取得したと正式に発表しました。この事業承継に伴い、1日付で新会社マクセルサクラ株式会社が郡山市に設立され、事業活動を開始しています。
取得した事業の詳細と新会社の概要
今回マクセルが取得した事業は、東北村田製作所郡山事業所(所在地:郡山市日和田町)を主要な製造拠点として展開されてきたものです。具体的には、以下の3製品に関する事業が対象となりました。
- 腕時計などに使用される使い捨てのコイン型二酸化マンガンリチウム電池
- 酸化銀電池
- アルカリボタン電池
これらの製品は、小型電子機器向けのマイクロ1次電池として広く活用されています。新会社マクセルサクラは、マクセルの連結子会社として位置づけられ、1次電池の製造および販売を担うことになります。同社は、東北村田製作所郡山事業所の敷地内に立地し、既存の生産設備を活用して事業を継続する方針です。
従業員の移籍と新社長の就任
マクセルによれば、マクセルサクラの従業員は141人で構成されており、このうちの多くは村田製作所および東北村田製作所において1次電池事業を担当していた社員たちが移籍したものです。これにより、事業の円滑な継承が図られています。
また、新会社の社長には、マクセル営業統括本部担当本部長の長谷川幸生氏(51歳)が就任しました。長谷川氏は、マクセルにおける豊富な営業経験を活かし、新たな事業展開をリードしていくことが期待されています。
村田製作所の事業再編の背景
村田製作所は、2017年にソニーから電池事業を受け継いだ経緯があります。しかし、同社は近年、リチウムイオン2次電池などの高付加価値製品に経営資源を集中させる戦略を推進しており、昨年6月にはマクセルとの間で株式譲渡契約を締結していました。今回の事業売却は、この戦略の一環として実施されたもので、村田製作所は今後、より競争力のある分野への注力を強化していく見込みです。
一方、マクセルにとっては、この事業取得を通じて、1次電池市場におけるプレゼンスを拡大し、製品ポートフォリオの多様化を図ることが可能となります。新会社マクセルサクラの設立は、両社の経営戦略に沿った重要な一歩と言えるでしょう。



