2025年日本の広告費、ネット成長で8兆円超え過去最高を更新
電通が2026年3月5日に発表した2025年の「日本の広告費」調査によると、総広告費は前年比5.1%増の8兆623億円に達し、4年連続で過去最高を記録しました。この成長は、企業の好業績に支えられたデジタル投資の加速や、大阪・関西万博などの大型イベントが後押ししたことが要因とされています。
インターネット広告が初めて過半数を占める
インターネット広告費は10.8%増の4兆459億円となり、1996年の推定開始以降で最高水準を達成。これにより、インターネット広告は初めて総広告費の過半数を占めるに至りました。特に動画広告が21.8%増の1兆275億円と急伸し、成長の牽引役となっています。
電通は「想定よりも成長が早い」と分析しており、2026年も10%超の成長が維持され、インターネット広告が引き続き市場をけん引すると予測しています。
新聞・雑誌広告は紙・ネット共に前年割れで苦戦
一方、テレビ、新聞、雑誌、ラジオのマスコミ4媒体の広告費は、いずれも前年を下回りました。中でも新聞広告は部数減少などの影響で8.2%減の3136億円と、他媒体よりも減少幅が大きく、苦境が浮き彫りとなりました。新聞のネット広告も2.1%減の191億円で、デジタル化への対応の遅れが目立っています。
雑誌広告は3.7%減の1135億円、ネット広告も3.5%減の615億円と低迷しましたが、ネット広告の割合が紙媒体に対して比較的高く、デジタル化の進展が鮮明になっています。
テレビ広告は微減、ネット動画広告が大幅成長
テレビ広告は、元タレントと女性社員とのトラブルに端を発した問題でフジテレビへのCM出稿が停止されるなどの影響があったものの、全体では0.3%減の1兆7556億円の微減にとどまりました。さらに、テレビ局のネット動画広告は23.4%増の807億円と大きく伸び、デジタル分野での成長が顕著です。
この調査結果は、日本の広告市場が急速にデジタル化し、インターネット、特に動画広告が主流となる一方で、伝統的なメディアである新聞や雑誌が厳しい競争に直面している現状を明確に示しています。今後の広告戦略において、デジタル対応の重要性が一層高まることが予想されます。
