国内ネット広告費が歴史的転換点 総額の過半数を初めて占める
電通が3月5日に発表した2025年の国内広告費集計によると、インターネット広告が初めて新聞やテレビを含む総広告費の半分を超えるという画期的な結果となった。この傾向は動画配信サイトや交流サイト(SNS)における動画広告の急成長によって牽引され、デジタル広告市場全体の拡大に大きく寄与している。
ネット広告が10.8%増加 総額4兆459億円に達す
具体的な数値を見ると、インターネット広告費は前年比10.8%増の4兆459億円に達し、総広告費8兆623億円のうち50.2%を占める割合となった。電通の森永陸一郎主任研究員は「デジタル化の加速がこの結果に寄与しており、まさに大きな転換期を迎えている」と分析している。
一方で、新聞やテレビ、雑誌、ラジオといった従来型の「マスコミ四媒体」の広告費は1.6%減少し、2兆2980億円となった。特に新聞広告は8.2%の減少を示しており、メディア環境の変化が鮮明に表れている。
総広告費は4年連続で過去最高を更新
2025年の総広告費は8兆623億円となり、4年連続で過去最高を更新する好調な推移を見せた。この背景には、大阪・関西万博をはじめとする大型イベントの開催効果が広告市場全体を押し上げたことが大きく影響していると考えられる。
動画配信プラットフォームやSNS上の動画広告が特に成長しており、消費者が動画コンテンツに接触する機会が増加している現代のメディア環境を反映している。企業の広告戦略も、従来のテレビCMからデジタル動画広告へとシフトする傾向が強まっている。
今後の広告市場の展望
今回の調査結果は、日本の広告産業がデジタル転換の重要な分岐点に立っていることを示している。今後の動向として注目される点は以下の通りである:
- 動画広告のさらなる成長と多様化
- SNSを活用したターゲティング広告の進化
- 従来型メディアのデジタル対応と収益モデルの再構築
- AI技術を活用したパーソナライズド広告の普及
電通の調査は、広告業界全体がデジタルファーストの時代に本格的に突入したことを明確に示しており、今後の市場動向から目が離せない状況となっている。



