日本銀行、2会合連続で利上げ見送りの公算 中東情勢の緊迫化影響を慎重に分析
日本銀行は18日と19日に開催される金融政策決定会合において、政策金利である短期金利の誘導目標を0.75%程度に据え置くことを決める公算が大きい。これは、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が、経済および物価情勢に与える影響を慎重に見極めるためだ。据え置きが決定されれば、前回の1月の会合に続いて2会合連続での利上げ見送りとなる。
中東情勢の緊迫化が原油価格を押し上げ 経済への影響が不透明
米国とイスラエルによるイラン攻撃を契機とした中東情勢の緊迫化を受け、国際市場では原油価格が大きく上昇している。この原油高の影響について、植田和男総裁は今月4日の国会で、景気の減速により、日本銀行が重視する一時的な変動要因を除いた「基調的な物価上昇率」が押し下げられる可能性があると指摘した。一方で、幅広い商品の値上がりにつながり、基調的な物価上昇率を押し上げる圧力になり得るとの認識も示している。
日本銀行は、基調的な物価上昇率が目標とする2%に近づけば、利上げを実施する方針を堅持している。しかし、中東情勢は先行きの不透明感が強く、内部では「3月に利上げの判断はできない」との意見が多く、慎重な姿勢が目立つ。
円安傾向が続き 輸入コストの転嫁動向も点検へ
イラン攻撃後、外国為替市場では「有事のドル買い」の動きにより円安傾向が続いており、対ドルの円相場は1ドル=159円台に下落している。全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の前年同月比の上昇率が3年10か月連続で2%以上となる中、日本銀行は決定会合で、円安による輸入コストの上昇分を、企業が販売価格に転嫁する動きの強まりなども詳細に点検する方針だ。
一部の市場関係者の間では、日本銀行が早ければ4月にも利上げを決めるとの見方が出ている。植田総裁が決定会合後の記者会見で、中東情勢が経済・物価情勢に与える影響や、今後の政策運営について、どのように説明するかも注目されている。
このような状況下で、日本銀行は以下の点を特に注視している。
- 中東情勢のさらなる緊迫化による原油価格の変動
- 円安が企業の価格転嫁に与える影響の度合い
- 基調的な物価上昇率の持続的な動向
今後の金融政策の行方は、国際情勢の展開と国内経済の堅調さに大きく依存しており、市場関係者の間では活発な議論が交わされている。



