豊田織機TOB価格、2万600円に引き上げ 物言う株主エリオットも応募へ
豊田織機TOB価格2万600円に エリオットも応募意向

豊田自動織機のTOB価格が2万600円に引き上げ 物言う株主も応募へ

トヨタ自動車グループによる豊田自動織機の株式非公開化に向けたTOB(株式公開買い付け)をめぐり、大きな動きがあった。トヨタ陣営は3月2日、TOB価格を1株あたり1万8800円から2万600円に引き上げると発表した。同時に、TOBの期間を同日までから3月16日まで延長する方針も明らかにした。これは期間延長としては2回目となる。

反対派だったエリオットも応募意向

これまでTOBに反対を表明していた物言う株主(アクティビスト)である米投資ファンド「エリオット・インベストメント・マネジメント」が、価格引き上げを受けてTOBに応じる意向を示しているという。エリオットは豊田織機株を7%超保有する大株主であり、その動向が非公開化の成否に大きな影響を与えていた。

トヨタ陣営のSPC(特別目的会社)によると、TOB価格の引き上げに伴い、エリオットと応募契約を締結したという。これにより、長らくくすぶっていたグループ再編への批判に一つの区切りがつく可能性が高まった。

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非公開化をめぐる経緯と懸念

トヨタ陣営は昨年6月、豊田自動織機の株式非公開化に向けたTOBを開始した。しかし、当初の価格設定についてエリオットなどから「過小評価」との批判が噴出。物言う株主の圧力もあり、交渉は難航していた。

豊田自動織機はトヨタグループの源流企業として知られ、その非公開化はグループ全体の経営統合を進める上で重要な意味を持つ。一方で、少数株主の利益保護や企業統治の観点から懸念の声も根強く、今回の価格引き上げはそうした批判に対応した形だ。

TOB期間の延長は、より多くの株主が応募する機会を確保するためと見られる。トヨタグループとしては、非公開化を確実に進め、経営効率の向上を図りたい考えだ。

今後の展開に注目

エリオットの応募意向表明は、市場関係者に安堵感を与える一方、最終的な応募率がどの程度になるかが次の焦点となる。TOB価格の引き上げ幅は約9.6%で、株主にとっては一定のメリットがある水準だ。

この動きは、日本企業におけるMBO(経営陣買収)やグループ再編をめぐる近年の傾向を反映している。物言う株主の存在が企業経営に影響を与えるケースが増える中、バランスの取れた合意形成の重要性が改めて浮き彫りになった。

今後は3月16日までのTOB期間中に、どの程度の株主が応募するかが注目される。豊田自動織機の非公開化が順調に進めば、トヨタグループの経営改革に弾みがつくことが期待される。

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