連邦公開市場委員会(FOMC)後の最後の記者会見を終え、退出するパウエルFRB議長。2026年4月29日、ワシントンにて(ロイター=共同)。
パウエル議長、8年の任期を終える最後の記者会見
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が29日、8年間にわたるトップ在任を締めくくる「最後の記者会見」に臨んだ。新たな議長が就任した後も「FRBを離れず、理事として残る」と宣言し、金融政策を巡って物別れに終わったトランプ政権への抵抗姿勢を隠さない異例の会見となった。
トレードマークの紫色ネクタイで登場
トレードマークとなった紫色のネクタイを着用して会見場に現れたパウエル氏は、眼鏡越しに記者席を見つめつつ、理事残留の意向を自ら切り出した。記者から理由を問われて持ち出したのが「FRBの113年間の歴史で前例のないもの」と表現した自身への「法的攻撃」だった。
トランプ大統領との確執
トランプ大統領が利下げに応じないパウエル氏をSNSなどで口汚い言葉で罵倒しても、これまでは落ち着いた口調でかわしてきた。しかし、FRB本部の改修工事を巡る議会証言に関して自身が捜査対象になる事態に直面したことを明らかにした今年1月の動画声明では、対決姿勢を鮮明にした。
理事残留の理由
この日の会見でも、引退する考えを撤回したことを「選択肢はなかった。残るしかなかった」と淡々と説明し、政権への抵抗を続ける姿勢を示した。パウエル氏は今後も理事としてFRBに残り、金融政策の独立性を守る立場を貫く見通しだ。



