ティラド社、下請け業者に金型を無償保管させ違反認定 公取委が勧告
ティラド社、下請けに金型無償保管で下請法違反 公取委勧告

熱交換器メーカー「ティラド」、下請け業者に金型を無償で保管させ違反認定 公取委が勧告

公正取引委員会は2026年2月24日、東証プライム上場の熱交換器メーカー「ティラド」(本社:東京)に対し、下請法(正式名称:中小受託取引適正化法)違反を認定し、再発防止を求める勧告を行いました。違反内容は、自社製品の製造に必要な金型や工具を取引先の下請け業者に無償で長期間保管させていたことです。

違反の詳細と期間

公取委の発表によると、ティラド社は遅くとも2024年1月から2025年12月までの約2年間にわたり、発注の見通しがない状態で、熱交換器の部品製造に必要な金型や工具を委託先の業者に無償で保管させていました。対象となった金型や工具は合計4311個にのぼり、これらは43社の下請け業者に分散して保管されていたとされています。

この行為は、下請法で禁止されている「利益提供要請」に該当します。同法は、親事業者が下請け業者に対して不当な負担を強いることを防ぐために定められており、無償での保管要請はその典型例の一つです。

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調査の経緯と対応

調査を担当した中小企業庁は先月、公取委に勧告を求める措置請求を行っていました。これを受けて公取委が詳細な調査を実施し、今回の違反認定に至りました。ティラド社は既に、保管費用として約8000万円を業者側に支払っており、事実上の補償を行った形となっています。

公取委は、このような行為が下請け業者の経営を圧迫し、公正な取引を損なう恐れがあるとして、再発防止を強く求めています。ティラド社は勧告を受け入れ、今後は法順守を徹底する方針を示しています。

業界への影響と今後の課題

この事件は、製造業における下請け取引の適正化が依然として課題であることを浮き彫りにしました。中小企業庁や公取委は、類似の違反行為がないか監視を強化しており、企業に対してはコンプライアンスの徹底を呼びかけています。特に、金型や工具の管理は製造プロセスにおいて重要な要素であり、適切な費用負担が求められます。

ティラド社のケースは、大企業と中小企業間の取引における権力の不均衡を改めて指摘するもので、今後の法執行や業界の自主規制の動向が注目されます。

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