宇治抹茶の原料となる「てん茶」の初市が13日、JA全農京都・宇治茶流通センター(京都府城陽市)で開かれ、平均価格が過去最高を更新した。国内外で抹茶の需要が急増していることが背景にあり、高いブランド力を誇る希少な宇治抹茶を巡って争奪戦の様相を呈している。
平均価格が過去最高に
同センターによると、機械摘みのてん茶の平均価格は1キロあたり約3500円と、前年の初市を約10%上回り、過去最高を記録した。特に高級品種「さみどり」や「おくみどり」は、1キロ1万円を超える高値で取引された。初市には全国から約200人の業者が集まり、茶葉に鼻をうずめるようにして香りを確認する光景が見られた。
需要急増の背景
抹茶は健康志向の高まりやスイーツ・飲料への利用拡大により、国内外で人気が急上昇。特に欧米やアジアでの需要が大きく伸びており、輸出量は過去5年で約3倍に増加した。宇治抹茶はその品質と歴史から高い評価を得ており、限られた生産量の中で価格高騰が続いている。
生産者の課題
需要増に対応するため、生産者は栽培面積の拡大や品質向上に努めているが、担い手不足や気候変動の影響も懸念される。今回の最高値更新は、宇治抹茶のブランド力の高さを示す一方で、持続可能な生産体制の構築が急務であることを浮き彫りにした。
今後の見通し
専門家は、抹茶人気は当面続くと予測し、価格の高止まりが続く可能性を指摘する。一方で、生産者と業者が協力して安定供給を目指す動きも始まっている。初市の結果は、今後の茶業界の行方を占う上で重要な指標となりそうだ。



