クレハ(東京都)は12日、2026年3月期の連結決算を発表した。売上高に相当する売上収益は1616億8800万円と、前期比0.2%減の微減となった。営業損益は185億9200万円の赤字(前期は94億2800万円の黒字)、当期損益も105億5300万円の赤字(前期は78億9600万円の黒字)に転落した。
売上減少の要因
売上収益の減少は、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の販売が増加したものの、熱収縮多層フィルムの販売を前年上期で終了したことや、リチウムイオン2次電池用バインダー向けフッ化ビニリデン樹脂の売り上げ減少が主因である。
EV市場停滞の影響
特に、EV(電気自動車)市場の停滞が長期化している影響で、フッ化ビニリデン樹脂の需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなった。このため、同事業に関する固定資産や、市場縮小に伴う慢性腎不全用剤製造設備の減損損失を計上し、赤字に転落した。
今期の見通し
一方、電力貯蔵システムやデータセンター向けの樹脂需要は堅調と見込まれており、来期(2027年3月期)の業績予想は、売上収益1720億円、営業利益110億円を見込んでいる。



