ソニー生命保険は28日、同社の営業社員5人と顧客との間で、合計1億5000万円を超える不適切な金銭のやりとりがあったと発表した。同社は、これらの行為が詐欺や横領などの保険業務における不正には当たらないとしているが、金融庁が保険業法に基づく報告徴求命令を出すなど、事態は深刻化している。
被害申し出と調査の経緯
同社にはこれまでに31人の顧客から被害と思われる申し出があり、このうち18人分の調査結果が公表された。調査の結果、社員1人が顧客7人に対して投資やもうけ話を持ちかけ、計約1億100万円を受け取っていたことが判明。また、別の社員3人は顧客7人から計約1930万円を借り受けていた。これらの顧客のうち、被害を申し出ていたのは4人で、残り10人分の事案は調査を通じて新たに明らかになった。
投資商品の不正紹介も
さらに、別の社員1人が社内で認められていない投資商品を顧客2人に紹介し、計約3150万円が支払われていたケースも確認された。同社はこれらの社員の処分を進めるとともに、専属代理店における不正の疑いについても調査を継続。9月中旬をめどに結果をまとめる方針だ。
金融庁の対応
金融庁は4月末、ソニー生命に対し保険業法に基づく報告徴求命令を発出。同社の管理体制やコンプライアンスの実態について、厳しい目が向けられている。今回の発表は、その命令に基づく調査結果の一部とみられる。
ソニー生命は「顧客の信頼を損ねる事態を深くおわびする」とコメント。再発防止策として、社内教育の徹底や監査体制の強化を進めるとしている。



