個人向けカーリース、10年で5倍に拡大 新車購入のハードル高く需要増
個人向けカーリース10年で5倍 新車購入のハードル高く

個人向けカーリースの利用が急増している。利用台数は過去10年間で約5倍に拡大した。物価高騰が続く中、新車購入にかかる負担を抑えられるとして、消費者の関心が高まっているようだ。「所有」から「利用」への流れが強まる一方、自分の家計や車の使い方に適しているかどうかを見極めることが重要となる。

リース利用の背景

埼玉県に住む会社員の男性(40歳)は、家族で乗る車をリースで使い始めて4年になる。以前は現金一括で購入したトヨタ自動車の「プリウス」中古車に乗っていたが、3人目の子どもが生まれ、車内が狭く感じられるようになった。ミニバンへの乗り換えを検討したが、物価高の影響で新車価格が高騰し、それに伴って中古車の価格も上昇していた。

そこで選んだのがカーリースである。月額1万円台から利用できる点が決め手となった。この男性のように、初期費用を抑えたいと考える消費者がリースに流れている。

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市場拡大の要因

個人向けカーリース市場の拡大には、いくつかの要因がある。第一に、新車価格の上昇が挙げられる。半導体不足や原材料費の高騰により、新車の価格は年々上昇している。第二に、消費者の価値観の変化がある。特に若い世代を中心に、車を所有することよりも、必要な時に利用できれば十分と考える傾向が強まっている。第三に、リース会社の販売戦略の強化がある。月額料金を低く設定し、メンテナンスや保険料を含めたパッケージを提供することで、顧客の獲得を進めている。

リースのメリットとデメリット

カーリースのメリットは、初期費用が抑えられる点である。頭金が不要で、月々の定額料金で新しい車に乗ることができる。また、メンテナンスや車検費用が含まれている場合が多く、予期せぬ出費を防げる。一方、デメリットとしては、走行距離に制限があることや、契約期間中の解約に違約金が発生することがある。また、車を所有しないため、資産として残らない点も考慮すべきである。

今後の展望

個人向けカーリース市場は今後も拡大が見込まれる。自動車メーカーもリース事業に注力しており、トヨタのKINTOなど、サブスクリプション型のサービスが広がっている。ただし、リース契約は長期にわたるため、自分のライフスタイルや経済状況に合ったプランを選ぶことが重要だ。

専門家は、リースを選ぶ際には、月額料金だけでなく、走行距離の制限やメンテナンス内容、解約条件などをしっかり確認するようアドバイスしている。また、将来的に車を買い取るオプションがあるかどうかもチェックすべきだという。

物価高が続く中、車の「所有」から「利用」へのシフトはさらに加速しそうだ。しかし、リースがすべての消費者にとって最適な選択肢とは限らない。自分の車の使い方や予算を考慮し、購入とリースのメリット・デメリットを比較した上で判断することが求められる。

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