デンソー社長、ローム買収に意欲「相乗効果大きい」と強調
自動車部品大手デンソーの林新之助社長は3月31日、半導体大手ロームに対する買収提案について「相乗効果が大きい」と述べ、実現に向けた強い意欲を明らかにしました。この発言は、同日公表された2026~2030年度の中期経営計画に関する記者会見で行われたものです。
技術とものづくりに親和性
林社長はロームについて、営業面での信頼性や顧客ネットワークに強みがあると高く評価しました。さらに、「技術やものづくりの考え方に親和性がある」と強調し、両社の協業による相乗効果に大きな期待を寄せています。デンソーは中期経営計画において、半導体事業の強化を重要な方針として掲げており、ロームの買収はその一環として位置付けられています。
2030年度売上高8兆円を目指す
デンソーは中期経営計画で、2030年度に売上高8兆円を達成する目標を設定しています。このうち、4兆円を自動車の電動化や知能化関連事業から稼ぐ計画です。パワー半導体は、電動車の性能向上において鍵となる技術であり、デンソーはこの分野での競争力を強化するため、ロームの買収を検討しているとみられます。
ロームの事業統合協議が不透明要素に
一方、ロームは3月27日に東芝と三菱電機とともに、パワー半導体事業の統合に向けた協議に入ったことを発表しています。この動きは、デンソーの買収計画に影響を与える可能性があります。ロームが他の企業との統合を進める中、デンソーの狙いがどのように進展するかは現時点で不透明な状況です。
デンソーとロームの買収交渉は、自動車産業における半導体需要の高まりを背景に、注目を集めています。両社の技術や経営資源が統合されれば、電動車市場での競争優位性がさらに高まることが期待されますが、今後の動向には注意が必要です。



