山口県景気、緩やかな回復が26か月継続 日銀下関支店が総括判断
山口県景気、緩やかな回復が26か月継続 (11.03.2026)

山口県の景気動向、26か月連続で「緩やかな回復」と判断

日本銀行下関支店は、2026年3月の山口県金融経済情勢を発表しました。総括判断として、県内景気は「緩やかに回復している」とし、この評価は2024年1月から26か月連続で据え置かれました。これは、地域経済の安定した成長基盤を示す重要な指標となっています。

個人消費とサービス業の堅調な動き

個人消費に関する判断も26か月連続で据え置かれ、「着実に持ち直している」と評価されました。スーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアでは、物価上昇の影響で消費者の節約志向が一部で見られるものの、客数の増加により売り上げは前年を上回っています。特に、旺盛な旅行需要を背景に、宿泊業を中心としたサービス業が好調を維持しており、所得改善効果が消費を下支えしている状況です。

生産活動の現状と課題

生産面では、「横ばい圏内の動きとなっている」との判断が2月から据え置かれました。県内の主力産業である化学分野では、半導体関連製品が、世界的な人工知能(AI)への設備投資需要の高まりを受けて好調を続けています。一方で、環境関連製品や電気自動車関連製品の需要は一服しており、さらなる成長の機会が模索されています。

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また、汎用品については、中国が安価な製品を東南アジアに輸出している影響で、市況の悪化が続いています。このような国際的な競争環境の変化が、県内企業の収益構造に影響を及ぼしている点が注目されます。

地政学的リスクへの対応と今後の展望

記者会見で辻信二支店長は、米軍とイスラエル軍によるイランへの軍事攻撃を端緒とする原油の供給不安や価格高騰の懸念が広がっていることについて言及しました。同支店長は、「県内の企業収益や設備投資、賃金、個人消費への影響を丹念に点検していきたい」と述べ、地政学的なリスクが地域経済に及ぼす潜在的な影響に警戒を強めています。

全体として、山口県の景気は緩やかながらも確実な回復軌道を維持しており、個人消費やサービス業の堅調さが経済を支えています。しかし、生産面での横ばい傾向や国際的な市況の悪化、さらには原油価格の変動といった外部要因への対応が、今後の課題として浮上しています。日本銀行下関支店は、これらの動向を注視しながら、地域経済の安定と成長をサポートしていく方針です。

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