トヨタ高級車を標的とする「CANインベーダー」自動車盗が急増、被害の7割は住宅・駐車場で発生
トヨタ高級車を狙う「CANインベーダー」自動車盗が急増

自動車窃盗が4年連続で増加、CANインベーダー使用の手口が急増

近年、自動車窃盗の被害が深刻化している。警察庁の統計によると、昨年の自動車盗被害件数は6386件に達し、前年から306件増加した。これは4年連続の増加を示しており、2003年のピーク時以来の高い水準となっている。特に注目されるのは、車両の制御システムに侵入する「CANインベーダー」と呼ばれる機器を使用した手口の急増だ。

住宅街で発生したランドクルーザー盗難事件

昨年12月5日未明、千葉県浦安市の閑静な住宅街で、時価約850万円のトヨタ「ランドクルーザー300」が盗難に遭った。防犯カメラの映像には、男2人が車両に乗り込み、そのまま走り去る様子が記録されていた。約75キロ離れた茨城県下妻市内で発見された車両には、左側後輪上部の車体に刃物で切られたような痕跡が残されていた。

警察の捜査により、犯行にはCANインベーダーが使用されたことが判明。この機器は車両の制御システム配線に接続することで、エンジンを始動させることが可能だ。今月17日には、警視庁と茨城県警がブラジル国籍の男3人を窃盗容疑で逮捕し、事件に使用されたとみられる新型のCANインベーダーを押収した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

インターネットで販売される違法機器

捜査関係者によると、インターネット上では車種や年式に応じた様々なCANインベーダーが数十万から数百万円で販売されているという。ある販売サイトでは、2021年から2024年式のトヨタ車の解錠や始動が可能な装置が紹介されており、「違法使用の責任は負わない」と断った上で、秘匿性の高いアプリ「テレグラム」での連絡を案内している。

警察関係者は「高級車の窃盗はほとんどがCANインベーダーを使用したものだ」と指摘。自動車盗の手口が従来の物理的な解錠から、電子制御システムへの侵入へと巧妙化している実態を明らかにした。

トヨタ高級車が特に狙われる傾向

昨年上半期の被害車種を分析すると、「ランドクルーザー」が765台と突出して多く、次いで「プリウス」289台、「アルファード」191台と続いている。これらはすべて海外でも人気が高いトヨタ製の高級車であり、国際的な不正輸出が背景にあるとみられている。

発生場所の内訳を見ると、戸建てやマンションなどの「一般住宅」が45%、駐車場が28%を占めており、合わせて約7割の被害が住宅関連の場所で発生している。このため警察は、車両の防犯対策の強化を呼びかけている。

予防対策の重要性

自動車盗の増加を受けて、専門家は以下のような自衛策を推奨している:

  • 駐車場は照明を明るくし、防犯カメラを設置する
  • 車両には追加のイモビライザーやGPS追跡装置を装備する
  • 夜間は車庫やガレージに収納することを心がける
  • 不審な人物や車両を見かけた場合はすぐに警察に通報する

自動車技術の進化に伴い、窃盗の手口も高度化している現状を踏まえ、所有者側の予防意識の向上が不可欠となっている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ