ブラザー工業、新興国市場に照準 池田和史社長が中期戦略を語る
ブラザー工業、新興国市場に照準 池田社長が戦略語る

ブラザー工業の池田和史社長が、2027年度に向けた中期戦略の進捗について語った。2025年度は戦略の初年度にあたり、米国による関税政策などの課題があったものの、まずまずのスタートを切ったと評価している。

米国関税への対応と事業の堅調な推移

米国関税への対応では、追加される税額の推定作業から着手し、地域的な対応や価格転嫁、コスト削減などを細かく積み上げた。担当者が一堂に会して、各持ち場でできることを洗い出し、対応策を検討する体制が強みとなった。その結果、主力のプリンター事業は関税の影響を大きく受けることなく、順調に推移している。プリンター事業は米国に限らず、核となる事業として利益をしっかり稼ぐ使命を果たしている。また、成長事業である工作機械は、ある程度利益を出せる段階に達してきた。

収益性改革と事業再編

子会社で運営するカラオケビジネスでは、店舗事業の売却を実施した。さらに事業発展を目指し、U-NEXTに子会社の株式の70%を売却することを決定した。工業用ミシン事業では、ドイツの企業から事業を譲り受け、自動車のエアバッグなどを製造する企業への販売を強化している。これらの取り組みは、収益性改革事業として位置づけられ、事業構成の最適化を図っている。

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地域戦略と新興国市場への拡大

地域戦略では、プリンター事業において米国や欧州、日本での販売を維持しつつ、新興国市場でインクジェット機の販売を伸ばす方針だ。工作機械事業では、中国や日本、東南アジア、インドに力を入れており、欧州では出遅れているものの、伸びしろがあると見込んでいる。

M&Aと協業の展望

M&Aや協業の戦略については、産業用機械や産業用プリンター、業務用ラベリングに加え、新規事業の分野でも検討を進めている。事業構成に合致する機会があれば、積極的に取り組む姿勢を示した。

池田和史社長の経歴

池田和史社長は1962年香川県生まれ。1985年に神戸大学経済学部を卒業後、ブラザー工業に入社した。ドイツや米国の販売子会社で副社長、社長、会長などを歴任し、社長就任前は人事部や経営企画部を担当。2024年6月から現職に就いている。

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