村上世彰氏側がフジHDの不動産事業に3500億円の買収意向を表明
投資家の村上世彰氏などが関わる投資会社ATRAと、村上氏の長女である野村絢氏らは3月26日、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)に対し、同社の不動産事業を3500億円で買収する意向を表明したと連名で発表しました。
FMH清水社長は回答を回避
この件について、FMHの清水賢治社長は3月27日、記者会見で「報道は承知しているが、お答えできない」と述べ、具体的なコメントを避けました。村上氏側からの正式な提案に対するFMHの対応は、今後の展開が注目されます。
以前から続く事業再編要求と株主活動
村上氏側は以前からFMHの不動産事業の再編を求めており、今回の買収意向表明は、同社を揺さぶる狙いがあるとみられています。村上氏側は昨年、FMH株の17%超を保有する筆頭株主となり、買い増す考えを示していました。
FMHは今年2月、子会社のサンケイビルなどに外部資本の導入を検討すると発表。これを受けて、村上氏側はFMHの自社株買いに応じる形で株を売却し、持ち分は4.34%まで減少しました。
しかし、その後、村上氏側は再びFMHの株式を買い進めるなどした結果、3月12日までに持ち分は5.76%に回復しています。この動きは、同氏側がFMHに対する影響力を維持・強化しようとする姿勢を示すものと解釈されています。
不動産事業をめぐる攻防の背景
村上氏側の買収意向表明は、FMHの不動産事業の価値向上や効率化を求める株主活動の一環と位置づけられます。FMHはテレビ放送事業に加え、港区台場のフジテレビ本社ビルなど、大規模な不動産資産を保有しており、その再編は経営戦略上の重要な課題です。
今回の動きは、企業統治や株主価値向上をめぐる議論を活発化させる可能性があり、今後のFMHの対応や村上氏側のさらなる動向が業界関係者から注視されています。



