財務省が21日に発表した4月の貿易統計(速報)によると、中東からの原油輸入量が前年同月比で67.2%減少したことが明らかになった。ナフサなどを含む「揮発油」の輸入も79.4%減少しており、イラン情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の事実上封鎖が統計上も顕著に表れた形だ。
ホルムズ海峡封鎖の影響
2月28日の米国とイスラエルによるイラン攻撃直後から、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡は事実上封鎖されている。ホルムズ海峡を通過したタンカーが日本に到着するまでに約20日かかるため、日本の輸入への影響は4月から本格的に現れ始めた。これにより、日本は原油調達の9割超を中東からの輸入に依存していたが、状況は一変した。
政府の代替調達策
イラン情勢を受けて、日本政府は他の地域からの代替調達を急ピッチで進めている。4月26日には米国テキサス州で積み込まれた原油を運ぶタンカーが千葉県袖ケ浦市沖に到着した。政府は中央アジアやアフリカにも調達先を拡大する方針を示しており、エネルギー安全保障の観点からも多角化が急務となっている。
専門家は、ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、日本経済への影響はさらに深刻化すると指摘する。政府は備蓄の放出や省エネルギー対策の強化も検討しており、今後の動向が注目される。



