NHKは20日、動画配信大手の米Netflix(ネットフリックス)への番組提供を、6月22日から約2年半ぶりに再開すると発表した。2022年11月にNetflixが広告付き低価格プランを導入した影響で、NHK番組にCMが流れることが判明し、提供を停止していた。今回の再開に当たり、NHKは全プランで自社番組に広告が表示されない形での配信を条件としている。
背景と経緯
NHKは有料配信事業者などへの番組提供について、NHKが特定商品を推奨したり、CMを付けていると誤認される恐れがある場合には提供しないという基準を定めている。Netflixが2022年11月に導入した広告付きプランでは、NHK制作番組にもCMが流れることが判明し、問題化。NHKは基準に反するとして提供を停止していた。今回、Netflix側が全プランでNHK番組にCMを流さないことを確約したため、提供再開に至った。
配信予定の作品
2026年度中に、過去の人気ドラマ計19作品を世界190カ国に配信する予定。6月22日からは、大河ドラマ「軍師官兵衛」や連続テレビ小説「まんぷく」など6作品の配信を開始する。今後も順次作品を追加し、NHKの豊富なコンテンツを海外に発信していく方針だ。
井上会長のコメント
この日の定例会見で、井上樹彦会長はNetflixから番組提供の要望を受けたことがきっかけだったと説明。「NHKの良質なコンテンツが海外でどこまで広く受け入れられるかを実証できる絶好の機会。世界中で愛された『おしん』のように、NHKのコンテンツは間違いなく世界で通用すると考えている」と述べ、海外展開への強い意欲を示した。
今後の展望
NHKはNetflixとの連携を通じて、コンテンツの海外展開を強化する狙いだ。従来の放送に加え、ネット配信市場での存在感を高めることで、国際的な認知度向上と新たな収益源の確保を目指す。また、今回の再開を契機に、他の配信事業者との連携も模索する可能性がある。



