松竹は、若い世代の歌舞伎ファンを増やすため、割安なチケット販売やインターネットでの情報発信を強化している。ライバルである東宝が公開した映画「国宝」の大ヒットの恩恵もあり、松竹の演劇事業は6年ぶりに黒字に転換。この勢いを今後につなげたい考えだ。
30歳以下向け半額チケットの拡大
歌舞伎座(東京都中央区)では、6月から30歳以下を対象に、当日券(一幕見券を除く)を定価の半額で購入できるようにする。この施策は、映画「国宝」のヒットにあやかり、昨年10月に25歳以下に限って開始したところ好評だったため、対象年齢を拡大することにした。
残席がある場合のみ、地下2階の切符売り場で購入可能。6月の公演では、最も安い3階B席で2500円、特等席でも1万円で観劇できる。購入は1人1枚で、運転免許証やマイナンバーカード、学生証など、年齢確認ができる顔写真付きの身分証の提示が必要だ。
「国宝」効果で演劇事業が黒字転換
コロナ禍後の低迷を吹き飛ばした映画「国宝」は、歌舞伎を中心とする松竹の演劇事業に大きな追い風をもたらした。松竹は、この人気を若い世代の取り込みに活用し、今後の持続的な成長を目指している。
歌舞伎座での半額チケット施策に加え、ネットでの情報発信を強化することで、若い世代の関心を引きつける戦略だ。松竹は、映画「国宝」の人気を足がかりに、歌舞伎の新たなファン層を開拓し、伝統芸能の継承と発展を図る。
この取り組みは、歌舞伎業界全体の活性化にもつながると期待されている。松竹は、今後も若者向けの施策を継続的に展開し、歌舞伎の魅力を幅広い世代に伝えていく方針だ。



