南海電鉄、100年ぶり車内食事サービス復活 新観光列車「グラン天空」で難波-高野山結ぶ
南海電鉄、100年ぶり車内食事復活 新列車「グラン天空」 (28.02.2026)

南海電鉄、新観光列車「グラン天空」で100年ぶりの車内食事サービスを復活

南海電鉄は、大阪ミナミの難波駅と世界遺産・高野山を結ぶ新たな観光列車「グラン天空」の予約受け付けを、2026年4月1日から開始する。この新列車は、訪日外国人客(インバウンド)に人気のミナミ地区から観光客を呼び込むことを目的としており、運行開始は同年4月24日を予定している。

運行区間の拡大と「大人な旅」の提供

新列車は、2026年3月に定期運行を終了する観光列車「天空」の後継として導入される。従来は橋本駅(和歌山県橋本市)から極楽橋駅(同県高野町)までの区間で運行されていたが、発着駅を難波駅まで大幅に延長し、午前と午後に1往復ずつ運行する計画だ。

高野山では、寺に宿泊して精進料理を体験できる「宿坊」が訪日客に人気を博している。南海電鉄によると、近年は旅行中の移動にも付加価値を求める訪日客が増加しており、「ゆとりがある大人な旅」を提供することで、ミナミから多くの訪日客を取り込めると期待している。

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約100年ぶりの車内食事サービス復活

新列車の目玉の一つは、南海電鉄の路線では約100年ぶりとなる車内での食事サービスの提供である。前身の南海鉄道が日本の私鉄として先駆的に食堂車を導入したのは1906年だった。今回は、沿線の食材を使用することで地域の魅力を伝えようと、車内食事を復活させる。

具体的には、大阪の泉州地域で捕れたタコや松原市で生産されるカモ肉などを活用し、季節ごとにメニューを変更する予定だ。これにより、訪日客に沿線の食文化を体験してもらうことを目指している。

車両デザインと内装のこだわり

新列車は、通勤列車として活躍していた「2000系」を改修して使用する。外観は高野山金剛峯寺の「根本大塔」をイメージした深紅をベースとし、金色で沿線の植物を描いたデザインが特徴だ。

内装には沿線ゆかりの工芸品が用いられ、上質な空間づくりにこだわっている。4両編成での運行を予定しており、定員は70人。座席は、1列と2列席がある1号車、景色を楽しめるように窓に向かって椅子が並ぶ2号車、ソファ席で飲食が楽しめる4号車から選択可能で、3号車はロビーラウンジとして利用される。

予約方法の改善と多言語対応

予約方法も大幅に改善された。従来は電話予約のみで、訪日客が利用しづらいことが課題だったが、新たにネット予約を導入する。英語や中国語など数か国語に対応する予定で、海外からも簡単に予約できるようになる。

予約は2026年4月1日午前10時から専用サイトで開始され、同月中の特急券や、5月10日までの食事付きプランが購入可能だ。5月1日以降の特急券などは、乗車日の30~40日前に発売される。

担当者のコメントと今後の展望

車内サービスの企画を担当した森椎菜主任は、「歴史あるサービスに誇りを持って再挑戦する。旅を通じて沿線の魅力を知ってほしい」と語った。南海電鉄は、この新列車を通じて、訪日客の増加と地域活性化を図っていく方針だ。

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