第39回高崎映画祭が開幕、多彩な55作品を上映
群馬県高崎市で開催される第39回高崎映画祭が、2026年3月20日から29日までの日程で開幕しました。今回の映画祭では、受賞作品を含む合計55作品が上映され、邦画や洋画セレクションに加え、新たな企画も用意されています。特に注目されるのは、22日に高崎芸術劇場で行われる授賞式で、最優秀主演俳優賞を受賞した伊藤沙莉さんをはじめ、受賞者10人・組が出席することが決定しています。
新企画「みんなで一緒に映画の時間」で家族向けプログラムを展開
映画祭では、子どもたちや家族が映画の魅力に触れられる新企画「みんなで一緒に映画の時間」を導入しました。この企画は、ネーチャー・ドキュメンタリーや子どもの視点で戦争や難民を描いたアニメなど5作品を上映し、上映前後には映画関係者との交流機会を設けています。プロデューサーの志尾睦子氏は、「子どもたちに映画を通してさまざまな世界を知ってもらいたい」との思いを込めており、地域の教育や文化活動にも貢献することを目指しています。
40周年に向けたプロジェクトや地元ゆかりの作品を紹介
2027年春に迎える映画祭40周年を記念して、「つなぐ未来のためのプロジェクト」が進行中です。第2弾として、高崎市出身の枝優花監督による作品「lonely hole」が公開され、繊細でたくましい少年たちの時間を描いています。このプロジェクトでは、県内出身の映画監督や俳優らが短編を製作し、最終的に3本をまとめた長編オムニバス映画を完成させる予定です。
また、洋画セレクションでは、国内で見る機会が少ないモンゴル映画や大手が配給しない韓国のインディペンデント映画を上映し、監督の舞台あいさつも予定されています。日本映画界の女性監督の草分け的存在である浜野佐知監督の特集も組まれており、多様な映画文化を紹介します。
地元群馬県に根差した作品が映画祭を彩る
映画祭の最後を飾るのは、群馬県出身の飯塚花笑監督が県内で撮影した「ブルーボーイ事件」です。他にも、県内で撮影されたり県出身者が関わったりした地元ゆかりの映画が多数そろえられ、地域の映画産業を盛り上げる役割を果たしています。授賞式では、最優秀作品賞「ふつうの子ども」から呉美保監督と子役3人らが登壇し、俳優陣は「風のマジム」の伊藤沙莉さんら受賞者6人全員が出席します。司会は群馬県出身の俳優、岡田浩暉さんが務めます。
コロナ禍を経て映画祭の新たな展望を語る
志尾睦子プロデューサーは、「コロナ禍を経て映画館を巡る環境が大きく変わりました。40周年の節目に向け、映画祭を支えてきた先人たちの理想や思いを良い形でつなげていきたい」と語り、持続可能な映画文化の継承に意欲を示しています。上映は高崎芸術劇場とシネマテークたかさきなど3会場で行われ、鑑賞券と授賞式券は3月1日から販売中です。問い合わせは同映画祭事務局(電話027-326-2206)まで。



