佐々木愛、最後の主演作「母」が東京凱旋 舞台60年超「いまが一番」
佐々木愛、最後の主演作「母」が東京凱旋 舞台60年超「いまが一番」

全国を巡演してきた劇団文化座の舞台「母」が、東京に凱旋する。劇団代表の佐々木愛が、最後の主演作と決めた作品だ。60年を超えた舞台生活で、「いまが一番楽しい」と語る。

多喜二の思い、迷い晴れたのは

「蟹工船」や「党生活者」で知られるプロレタリア作家小林多喜二の母セキが語り手の物語で、原作は三浦綾子の小説。文化座では、脚本・杉浦久幸、演出・鵜山仁で、2023年に東京で初演した後、全国100公演以上を重ねてきた。

多喜二は特高警察の拷問で命を落とすことになるが、舞台ではそこに至るまでの貧しいながら助け合って暮らす家族の明るさが際だつ。字が読めず、無学なセキだが、やんちゃでロマンチストな息子・多喜二を愛し、肯定する。

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ただ、佐々木には迷いがあった。多喜二の思想や時代背景をどう伝えるか、葛藤があったという。しかし、稽古を重ねるうちに、セキの無条件の愛こそが作品の核だと確信した。迷いが晴れたのは、観客の反応を見たときだった。涙をぬぐう人、笑顔になる人、それぞれの受け止め方があるが、共通して「家族の絆」を感じていると気づいた。

舞台生活60年超、いまが一番

佐々木は1940年代から舞台に立ち、文化座の看板女優として活躍してきた。年齢を重ねてもなお、新たな役に挑戦し続ける。今回の「母」では、セキの老いや弱さもリアルに表現している。「歳を取ったからこそできる演技がある」と語る。

公演は東京・紀伊國屋ホールで6月5日から13日まで。チケットは発売中。佐々木の最後の主演作を見逃せない。

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