5月31日に活動を終了したアイドルグループ「嵐」。3月から5月にかけて全国5大ドームで開催されたラストツアーには、大勢のファンが詰めかけた。チケットはファンクラブを通じて販売され、当選した34歳の女性は「神様からのプレゼントだと思った」と喜びを語った。
顔認証システムで転売防止
このツアーでは、あの手この手で転売を試みる「転売ヤー」対策として、顔認証システムが導入された。主催したヤング・コミュニケーション(YC社)は、購入希望者に顔写真の登録を求め、公演当日に入場者の顔と照合。入場者は会場入口でカメラ付きタブレット端末に立ち、本人確認を済ませてから入場する仕組みだ。
YC社の源野栄治代表取締役CEOは、「費用面での負担は大きく、主催者やイベントの規模によっては導入できないところもあるだろう」と話す。大規模な顔認証システムは他のコンサートでも導入が進むかどうか、今後の課題となっている。
公式リセールサイトの広がり
昨年、STARTO ENTERTAINMENT社のタレントが出演する公演のチケットを扱う公式リセールサービス「RELIEF Ticket」が立ち上がった。YC社も昨年、急な予定変更や病気でコンサートに行けなくなった人のために公認リセールサイトを開設。チケットが無駄にならないようにするとともに、不正転売に流れるのを防ぐ狙いがある。この動きは他でも広がっている。
文化庁が通知、法遵守を促す
チケット不正転売禁止法施行から7年を迎えた6月、文化庁は関係団体などに向け通知を出した。「チケットの高額転売が行われているケースも引き続き見られ、一部のイベントでは著しく高額な転売価格となっている」として、法律の要件を満たした特定興行入場券(特定チケット)の販売や、入場時の本人確認、正規のリセールサイト設置などを促した。本人確認は法律で義務化されていないが、努力規定として位置づけられている。
主催者側の弁護士は、仲介サイトの存在に言及し、さらなる対策の必要性を指摘している。有料会員向けの続きでは、具体的な事例や今後の展望が詳述されている。



