松江市のスーパーマーケット「ハロー」が、地元食材にこだわったユニークな総菜を次々と開発し、高い評価を得ている。おでんとうどんを組み合わせた「宍道湖しじみの松江おどん」は全国的なコンテストで最優秀賞に輝き、売り上げの約6割を総菜が占めるまでに成長した。
個性派総菜がずらり 店内は満車の盛況
7月2日午前11時過ぎ、20台以上収容できる店舗併設の駐車場はすでに満車。コンビニエンスストアより少し大きな店内では、大勢の客が好みの総菜を選び、レジ付近には行列ができていた。
総菜売り場は店舗の半分以上を占め、松江の食文化を伝える「八種の具材香る 島根和牛 松江蒸し寿司」や「宍道湖しじみの松江おどん」、木次パスチャライズ牛乳を使った「宍道湖しじみ醤油キャラメルみるくぷりん」などが人気だ。蒸し寿司を買った80歳代の女性は「週1、2回来ている。自宅では作れない総菜がたくさんあって見るだけで楽しい」と話した。
転機はフルーツサンド 高価格帯でも支持
ハローは2007年に松江市西法吉町へ移転。当初は青果、鮮魚、精肉、総菜の4本柱を掲げたが、総菜は担当スタッフが少なく、売り場面積も売り上げも4番手だった。
転機は2021年4月。各地でフルーツサンドが流行する中、高品質の果物を扱っていたハローは加工販売を決断。500円以上、1000円近い価格帯でも想像以上に売れた。これを機に、安さよりも一つ一つの完成度にこだわり、県産食材をできる限り使った他にない総菜を目指す方針に転換した。
全国コンテストで受賞 今後も独自路線を強化
一般社団法人全国スーパーマーケット協会主催の2025年「お弁当・お惣菜大賞」では、松江おどんが麺部門で最優秀賞を受賞。2026年には「奥出雲舞茸とあごだし醤油de糸こん入りヘルシーパスタ」が同部門で優秀賞に選ばれた。
運営会社「ハートピアコーポレーション」には約50人が働き、半数ほどが総菜作りに関わる。商品開発製造部の3人が新メニュー開発を担い、チーフの井上紘子さん(38)は「おいしさはもちろん、印象に残る総菜を作りたい」と意気込む。田中幸太郎社長は「今後も総菜部門を強化し、よりおいしいものを届けたい。他店舗がまねできない唯一無二のスーパーを目指す」と話している。



