高槻市立しろあと歴史館で、豊臣秀吉が文禄2(1593)年の朝鮮出兵に際し、鍋島氏や有馬氏など九州諸大名の留守居(主君の不在中を守る家臣)に宛てた「豊臣秀吉朱印状」が初公開されている。この朱印状は、平成29年に同館が高槻市民から寄託を受け、所蔵しているものだ。
初公開のきっかけは大河ドラマと映画
大河ドラマ『豊臣兄弟!』で豊臣家への関心が高まっていることや、今年公開された映画に、朱印状に記載がある高槻と縁の深い武将・郡十右衛門が登場することなどから、今回の初展示が実現した。
朱印状は、船に兵糧や荷物の積み込みを指示する内容で、現場の奉行を務めた人物として十右衛門の名前が記されている。
高槻と縁の深い武将・郡十右衛門
十右衛門は、豊臣家の家臣・郡宗保のことで、郡主馬とも呼ばれた。伊丹氏の出身で、茨木市郡・郡山周辺を勢力にした郡氏の養子となり、はじめは荒木村重、その後は秀吉に仕え、山崎の合戦や小田原城攻めで殊勲をあげた。最後まで豊臣家に忠誠を尽くし、慶長20(1615)年の大坂夏の陣で、落城する大坂城において自害したとされる。
その子孫はいくつかの家に分かれ、そのうちの一家は江戸時代には高槻藩士として活躍するなど、高槻との縁が深い。
しろあと歴史館の千田康治館長は「郡十右衛門は、養父が高槻城主和田惟政と共に討ち死にし、子孫が高槻藩士になるなど高槻と縁の深い武将と言えます。今回の展示をご覧いただき、十右衛門のことをもっと知ってもらいたい」と話している。
スポット展示「初公開 豊臣秀吉朱印状」概要
会期は2026年10月12日(月・祝)まで。午前10時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。休館日は月曜日(10月12日は開館)。料金は無料。