子育て中の母親たちの喜怒哀楽をユーモラスに紹介する企画展「母ゴコロ展2026~母の数だけ、世界がある~」が福岡県久留米市で開かれている。母親たちの育児の奮闘記を発信する一般社団法人「お母さん大学福岡支局」の主催。企画した母親たちは「展示を通じて、子育て中の苦労や楽しさを知ってほしい」と願っている。30日まで。(南佳子)
母親たちの本音が詰まったパネルと写真
会場は同市東櫛原町の飲食店「カフェ&スタジオ クルメル」。母親たちの本音を記したパネルと、子どもの写真が展示されている。
同支局には、福岡、佐賀両県在住の「お母さん記者」38人が在籍。子育て中のクスッと笑った経験や怒りが募ったエピソードを記事にしてウェブで配信している。さらに選出された記事は「お母さん業界新聞」(月1回、県内で約1万部を発行)に掲載している。
過去2年間の記事から選ばれた約300本
会場に展示されているのは、過去2年間の記事約300本の中から記者たちが選んだ。育児休業から復帰したものの、子どもが体調不良になって仕事を休まざるを得ない時の心境や、繰り返し抱っこをせがむ我が子に思わず「いい加減にして」と叫んでしまった反省をつづったものなど様々。子どもからの愛情を感じる場面など育児中の「あるある」のフレーズも展示しており、会場内のQRコードから記事の全文を読むことができる。
支局長の思いと企画展の狙い
支局長の池田彩さん(49)は1男2女を子育て中。第1子を出産後まもなく、熊本県内から夫の故郷の久留米市に転居した。知人や友人が周囲におらず、子と1対1で過ごす日々。社会から取り残されていると悩んだ。育児中の母親たちの孤立の解消が課題だと感じ、同支局を2009年に設立。24年に一般社団法人化した。
社会とのつながりを実感できればと、今回、初めて企画展を開催。子育ての一場面を展示することで、記者以外の母親たちにも「悩んでいるのは、あなただけではないよ」とのメッセージを発信する狙いがある。
池田さんは「展示を通じて『お母さんは素晴らしい』と気付いてほしい。そして、周囲の人が寛大な心で見守る一歩につながればうれしい」と話している。