黒部峡谷の秘境ルート、10月2日から観光公開 地底18キロの旅
黒部峡谷の秘境ルート、10月2日から観光公開 地底18キロの旅

富山県の秘境・黒部峡谷の地底を貫く一本道が10月2日から、観光ツアーに開放される。黒部川の電源開発のため、戦中戦後に造られた関西電力などの工事用ルートで、五つの乗り物で標高差900メートル・約18キロの行程を進む。

戦中戦後に建設された工事用ルート

公開されるのは、黒部川第三発電所(1940年完成)と第四発電所(63年完成)の建設のために掘られたルート。観光用に安全対策をし、富山県が「黒部宇奈月キャニオンルート」と命名した。「くろよん」こと黒部ダム(立山町)と、宇奈月発のトロッコ電車「黒部峡谷鉄道」の終着・欅平(けやきだいら)駅(黒部市)をつなぐ。

地底の探検、専用バスで黒部トンネルへ

ツアーガイドの実地研修に同行したのは9月27日。黒部ダム近くの通用口のような扉が開かれると、欅平まで下る旅が始まった。洞窟に入ったように、空気がひんやりとしている。まずは専用バスで、約10キロの黒部トンネルを進む。

キャニオンルート全体がほぼ地中。暗闇が続く中、光を感じる展望台に立ち寄る。掘削当時、土砂を搬出する穴だった場所だ。天気がよければ、「裏剱(うらつるぎ)」と呼ばれる剱岳の裏側からの険しい姿が望めるという。この日は残念ながら、雲で見えなかった。

インクラインで地底へ、斜度34度の急傾斜を下る

次の乗り物は、シンプルな外観のインクライン。第四発電所の資材・建材を運ぶために造られたという。長いすに腰掛け、815メートル続く斜度34度の急傾斜を20分かけて下る。前面のガラス越しの景色が、地底に向かっていると感じさせる。中ほどで複線のようになり、つるべ式に昇降する2台がすれ違う。

インクラインを降りると、第…