アジア大会ボランティア約4万人、最高齢91歳も奮闘 通訳から案内まで
アジア大会ボランティア約4万人、最高齢91歳も奮闘 通訳から案内まで

愛知・名古屋アジア競技大会(読売新聞社協賛)では、各地から集まったボランティアが大会運営を支えている。全体のイメージにつながる「大会の顔」でもあり、試行錯誤しながら通訳などで奮闘。大舞台での経験を夢につなげようとする学生もいる。

学生ボランティア、通訳で奮闘

法政大3年の鈴木優奈さん(20)(神奈川県鎌倉市)は、得意の英語とロシア語を生かし、1日は新体操の予選が行われた名古屋市総合体育館で各国の審判員や関係者らの通訳を務めた。自身も新体操を続けていて「トラブルなく、スムーズにできた」とホッとした表情を見せた。

活動内容は、体操や新体操の選手や監督らの通訳から、審判員の控室の準備、片付けまでと幅広く、「毎日が濃密」だという。競技場以外でも関係者に付き添って病院に行ったほか、カザフスタンの選手らを名古屋城に案内するなどした。

新体操への思い、国際審判員目指す

母親がロシア出身の鈴木さんは、4歳の時に地元のクラブで新体操を始めた。高校3年でやり切った感覚があり、大学でこのまま続けるべきか迷っていた時、知人から「ボランティアとして新体操に携わってみないか」と誘われた。大会前は全体の研修以外にも競技のルールブックを読み込み、音声配信サービスで耳を慣らした。

支える側になって新体操のことがさらに好きになり、今後も関わりたいと思うようになった。「世界で競技をサポートする存在になりたい」と国際審判員を目指している。「審判員の姿を間近で見て、夢への思いが強まった。想定外のことも多いけどこの経験を通じてさらに視野を広げていきたい」という。

最高齢91歳、カバディ会場で案内

18日開幕のアジアパラ大会も含めると、ボランティアは約4万人。安楽博勲さん(91)(愛知県知多市)は最高齢で、愛知県東海市のカバディ会場で約10日間、競技場や更衣室へ選手を誘導するなどの任務をこなした。

英語は、製鉄会社に勤務していた頃、新技術導入で必要に迫られて覚えた。定年退職後は米国の語学学校に3か月通い、東海市国際交流協会で日本語講師を約30年務めた。「何でもやってみよう」がモットーで、今大会は自分から積極的に声をかけるようにした。

案内用の各国のあいさつ表に「頑張って」「また会いましょう」などの言葉を独自に加えて持ち歩き、インドチームを担当した際はヒンディー語で「ナマステ」とあいさつして迎えた。試合後、仲良くなった選手たちとハイタッチで喜び合い、監督からは「グランパ!」と抱き上げられた。「若い頃、海外で受けたおもてなしへの恩返しができたと思う」と笑顔を見せた。