ウクライナ戦争の最前線で起きている現実を伝える映画「戦場0地点」(2025年、ウクライナ)が9月4日から「TOHOシネマズシャンテ」(東京都千代田区)などで全国順次公開される。ウクライナ出身のAP通信元従軍記者で、23年にウクライナ軍第3強襲旅団小隊に同行したミスティスラフ・チェルノフ監督は「最も非人間的な状況で、人間らしく生きる方法を学んだ」と語る。
「戦う決意」を示す銃とカメラ
映画では「彼は銃を取り、私はカメラを取った」というナレーションがある。監督はこれについて、「(小隊長の)フェーダが銃を、私がカメラを取ったのは、共に『戦う決意』を示すことでした」と説明する。
映画で出会った兵士たちも、トラック運転手や学生、倉庫管理者など普通の人ばかりだという。監督は「みな、危機を目の当たりにし、国を守るために、銃やカメラを取るしか選択肢がなかったのです」と語る。
前作「マリウポリの20日間」との違い
前作「マリウポリの20日間」と今作で何を伝えたかったのかについて、監督は「前作の狙いは、マリウポリで起きた犯罪、殺された民間人、破壊された家屋を決して忘れないようにすることでした」と述べる。
「より多くの武器や経済力を持つ国が隣国を侵略できる現実のなかでも、正義があると信じたいのです。犯罪者たちには、自分たちの行動がすべて記録され、犯した罪の責任を取ることになると知ってもらいたいのです」と話す。
今回の撮影は、ウクライナが土地を取り戻そうとしていた時期に行った。「国民的な誇りの瞬間でした。私はその勇気と、国のために命を捧げた人々の記憶を守りたかったのです」と監督は語る。



