福島発、スマート農業で農業の未来を変える挑戦 橋本社長の思い
スマート農業で農業のイメージを変える福島の挑戦

農業のイメージを刷新する福島からの挑戦

「大変でもうからないという農業のイメージを変えたい」と語るのは、福島県須賀川市で農業関連事業を展開する橋本克美社長(62)です。同社は、農作物の種や苗、農業資材、農薬などの卸売業を主軸としながら、先進的なスマート農業の実証研究農場「f―seed.lab(エフシードラボ)」を運営しています。蓄積したノウハウを基に、農家の生産効率化支援を行い、生産者の高齢化や後継者不足が課題となる中、本県の基幹産業である農業を効率的で魅力的な産業に変えようと挑戦を続けています。

スマート農業で生産性を最大化

広いハウスの中には、青々と育ったキュウリのつるが整然と並んでいます。同社が2020年に整備した研究農場では、温度や湿度、二酸化炭素濃度、施肥量など、農作物の生育に必要な環境をコンピューターが観測・制御することで、生産量や品質の最大化を図っています。計22アールの農場では、須賀川市岩瀬地区名産のキュウリに加え、今春からはトマトの実証にも取り組み始めました。スマート農業を駆使した高収益の農業の新しい形を模索する姿勢が鮮明です。

橋本社長の考え方を変えたのは、2011年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で味わった苦い経験でした。放射性物質や風評被害に苦しみ、福島の農業再生への思いが挑戦を後押ししました。「若い世代や異業種が参入するようなクリエーティブな産業にすることが最大の目標だ」と、熱を込めて語ります。

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多角的な支援で農業の未来を拓く

新規就農希望者や企業の農業参入を支援するコンサルティングにも注力しています。研究農場で得られた経験や技術は、生産者の支援や指導に生かされています。また、資材高騰に対応するため、輸入鉄材に頼らず地元の森林資源を使った「木骨ハウス」の製造や販売も手がけ、地域経済への貢献も図っています。

「農業にはまだまだ伸びしろがある」と橋本社長は強調します。須賀川の地から、より自由で魅力的な新しい農業を提案し、農業の可能性を広げる取り組みが続いています。同社の所在地は須賀川市北山寺町128、創業は1990年、売上高は4億円、従業員数は7人で、事業内容は種苗や農業用資材などの卸売り、キュウリなどの生産、農業コンサルティング事業です。

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