岡山・倉敷の特産「連島れんこん」 3代目の挑戦で新たな魅力を創造
岡山県倉敷市連島町鶴新田地区。ここは江戸時代に開かれた干拓地で、1級河川の高梁川河口付近に広がる肥沃な土地です。この地で、祖父の代から特産品「連島れんこん」を栽培してきた高橋幹雄さん(43)は、現在3代目として9.5ヘクタールの畑を守りながら、産地の未来を切り開く取り組みを進めています。
泥土の中でじっくり育つ「身の締まった」れんこん
高橋さんがクワで泥土から掘り出したばかりのれんこんは、力強い存在感を放っています。「土の圧力に負けないよう、じっくり育つことで『身』が締まるんです」と高橋さんは説明します。収穫後は丁寧に泥を落とし、出荷に向けた準備が行われます。
連島れんこんの特徴は、色白でシャキシャキとした食感に加え、甘味のある粘り気が感じられる点です。栽培サイクルは3月頃からの種れんこんの植え付けから始まり、8月から収穫がスタート。おせち料理向けの需要期を経て、翌年5月頃まで収穫が続きます。
JA経験を活かし家業を継承 販路拡大と商品開発
高橋さんはJAで保険営業などの経験を積んだ後、30歳で家業に入りました。2015年には父親とともに「高橋農産」を設立し、現在は社長として事業を牽引しています。
販路拡大と商品開発にも力を入れており、れんこんを使った惣菜パンや和菓子など、新たな商品を次々と生み出しています。「農業は地元に支えられてこそできる仕事」という信念から、地元の小学生や園児を対象にした食農教育にも積極的に取り組んでいます。
「レンコンピザ」でイメージ変革 おやつ感覚で楽しめる野菜に
高橋さんが特に推奨するのが「レンコンピザ」です。「和食に使うハードルの高い野菜というイメージを変えたい」という思いから生まれたこの料理は、れんこんを輪切りにし、ケチャップとチーズをのせてオーブンで十数分焼くだけの簡単なもの。
「れんこんのシャキシャキ感とチーズのまろやかさがよく合います。おやつ感覚で食べられる野菜として、身近に感じてもらえればうれしい」と高橋さんは笑顔で語ります。
消費減と資材高騰の課題 地域の応援が励みに
食習慣の変化による消費減少や資材高騰といった課題に直面しながらも、高橋さんを支えているのは地域からの温かい応援です。子供たちからの「頑張ってください」という声が大きな励みになっています。
「連島にはれんこんがある」と胸を張って次世代に引き継げるよう、産地を守り続ける決意です。高橋農産のれんこんは、同市北畝の「JA晴れの国岡山 福田青空市『すいれん』」などで購入できます。
問い合わせは高橋農産(086・444・8110)まで。



