愛知県が農林漁業の後継者不足解消へ新サイト開設、AI相談窓口も設置
愛知県は、深刻化する農林漁業の後継者不足問題に対処するため、新規就業を希望する人々を支援する専門サイト「あいち農林漁業スタートガイドあいちから」を開設しました。高齢化の影響で従事者が減少する中、新たな人材の確保と産業の活性化を図る取り組みです。
深刻な後継者不足の現状
県農業経営課によると、愛知県は農業産出額で全国8位(東海地方1位)を誇り、花き分野では全国トップ、野菜も全国5位と、全国有数の農業県として知られています。しかし、主に農業で生計を立てる基幹的農業従事者は2025年時点で2万8572人と、20年前と比較して約60%も減少しています。さらに、基幹的農業従事者の70%以上が60歳以上で占められており、後継者不足が深刻な課題となっています。
林業労働者も2018年時点で558人と2003年比で17%減少し、海面漁業就業者も3373人と2003年比で36%減少しており、いずれの分野でも後継者不足が顕著です。県は、新規就農者が増加しない限り、県内の農業が衰退する危機感を強めています。
新サイトの特徴と取り組み
一方で、県には就業希望者から「何から始めればいいかわからない」との声が多く寄せられていました。このような背景から、新たに専門サイトを開設することに決定しました。
サイトでは、以下のようなコンテンツを提供しています:
- 県内各地のJAなどが主催する体験会や相談会の情報
- 実際に農林漁業で働く先輩の体験談を動画やインタビュー記事で紹介
- 農業分野では、年収や農地確保の不安を解消するため、就農可能な農地の情報を掲載
- 人工知能(AI)を活用した相談窓口の設置
今後は、林業や漁業分野へのコンテンツ拡充も計画されています。サイトは2月17日に開設され、すでに2万を超えるアクセスがあり、関心の高さが伺えます。
今後の目標と展望
愛知県は、2026年から5年間で1000人の新規就農者を確保することを目標として掲げています。県農業経営課の担当者は、「興味を抱いた人はぜひサイトを利用して、農林漁業への第一歩を踏み出してほしい」と呼びかけています。
この取り組みは、地域経済の持続可能性を高め、伝統的な産業を未来へつなぐ重要な一歩となるでしょう。
