養殖ノリの秋から春にかけての生産が今季はほぼ終了し、都道府県別では佐賀県が4年ぶりに生産日本一の座に返り咲いた。佐賀県は2021~22年シーズンまで19季連続で販売枚数・額ともに日本一を誇っていたが、有明海の環境悪化による不作が続き、兵庫県がトップに立っていた。
佐賀のノリ生産が復活
佐賀の入札会は4月で終了し、今季の累計販売枚数は約14億1490万枚、販売総額は約285億円に達した。秋に高品質のノリが収穫され高値がつき、販売額は1979~80年シーズンの約256億円を超え、過去最高を更新した。一方、兵庫県は5月8日に最後の入札会を実施し、約12億6千万枚、約177億円(速報値)となった。
過去3年の苦難と克服
過去3年間、佐賀では赤潮や栄養塩不足によるノリの色落ち被害が頻発し、例年16億~18億枚の販売が10億枚を切る大不作が続いていた。これに対し、兵庫県の生産は安定しており、昨季は過去最高の約19億枚を記録した。有明海の不漁は国内全体のノリ不足を招き、単価が上昇。韓国からの輸入も増加していた。
再生への取り組み
今季は、国営諫早湾干拓事業(長崎県)関連の一連の訴訟が終結し、10年間で100億円規模の国の「有明海再生加速化対策交付金」の活用が開始された。佐賀県では、赤潮抑制効果を期待した二枚貝の散布や海底を耕す作業などを大規模に実施。佐賀県有明海漁協の西久保敏組合長は8日、報道陣に対し「ノリ高騰が消費者のノリ離れを招くと心配してきた。今季はおいしいし、量もとれた。日本一を取り戻し、生産者の気持ちも高まる」と喜びを語った。



