茨城県境町のユニークな移住促進策が第4弾を達成
茨城県境町が実施する画期的な移住促進策「25年間住み続けると一戸建て住宅を土地付きで無償譲渡」が、第4弾として新たに33棟の住宅を完成させ、大きな注目を集めています。この事業は2022年度に開始され、これまでに約100棟を整備。毎回応募が殺到する人気ぶりで、子育て世帯を中心に約350人が町外から転入してきました。財政負担は実質ゼロでありながら、若い移住者の獲得に大きく貢献しています。
第4弾の詳細と応募状況
3月下旬、新たな住宅が整備された長田地区で落成式が行われました。少子高齢化による人口減少が全国的な課題となる中、橋本正裕町長は「入居者の多くは働き盛りの子育て世帯で、じわじわと税収に反映されていく」と事業の意義と手応えを強調しました。整備された戸建て住宅は木造2階建ての3LDKで、延べ床面積は約100平方メートル。家賃は月8万4千円で、子育て世帯や新婚世帯を優先的に選考し、所得要件を満たせば家賃が2万円引きになります。新たに完成した33棟には、全国から約120人が移り住みました。
財政負担ゼロの仕組み
町は民間事業者と建設や維持管理の契約を結び、国の交付金と家賃収入を支払いに充てるため、実質的に町の財政負担はありません。この持続可能なモデルが、他の自治体からも注目されています。
事業の経緯と成果
この移住促進策は、先行自治体を参考に2022年度に始まりました。第1弾ではガレージタイプも含めて17棟を整備し、応募は約60世帯にとどまりました。しかし、1年後に完成した第2弾から注目度が一気に高まり、27棟に対して230世帯の応募が殺到。今回の第4弾でも33棟に対して235世帯の応募があり、その人気は衰えを知りません。
境町の魅力と移住後の効果
境町は町内に鉄道駅はないものの、都心まで高速道路を使って車で約70分の通勤圏内。先進的な英語教育など子育て支援に力を入れており、移住先としてじわじわと注目を集めてきました。実際に、2025年度の出生数は前年度比4割増の174人で、4年ぶりに増加。転入者は1319人で、転出者を138人上回りました。もっとも、死亡数が出生数を大幅に上回り、近年は人口がほぼ横ばいで推移しています。
今後の展望
町は事業に手応えを感じており、今後も住宅を増やしていく方針です。担当者は「移住先として選んでもらえるように差別化を図り、人口減に歯止めをかけたい」と話しています。このユニークな取り組みが、地方創生の新たなモデルとなるか、引き続き注目されます。



